2017/08/04
改訂版の記事をUPしました。
→稚魚の餌って色々あって迷うよねという話
繁殖水槽に移したコリドラスはみるみる成長し、5匹中3匹は60cm水槽に合流し親魚とともにモフモフしています。
残ったのは一足遅れて孵化した2匹で、一回り小さいからか食も細い感じで中々大きくならない。
と、心配していたのがつい先週のこと。ところがこの数日くらいでグングンと大きく育ってきた。
給餌の回数も量も変えてないのに何故だ?と水槽内を凝視していると、なかなか前面に出てこなかったはずの稚魚が目の前をちょこまかと泳ぎ水槽内に設置しているプラチックの容器の中でモフモフとし始めた。
なるほど、これを食べていたのか。
コリドラスの稚魚が食べていたのはハナビの卵でした。60cm水槽で採卵した卵は繁殖水槽内のプラスチック容器の中で孵化させているのですが、最近になって採卵すれど一向に孵化しない状況に疑問を持っていたんです。
卵のうちから食べられちゃったらそりゃ孵化しないはずだよね。道理でコリドラスが育つはずだし道理でハナビの数が少ないはずだよ。
ハナビの卵を食べて成長したコリドラスの稚魚は60cm水槽に合流させました。これでまたハナビを増やせます。
と安心したところで新たな問題が・・・。
それはさておき、コリドラスの稚魚の餌といえばベビーブラインシュリンプ(以降ブラインと略します)。湧かしたばかりのブラインシュリンプのことですね。
コリドラスが孵化した直後はヨークサックを持っています。丸い卵に頭としっぽが生えたような形状ですがこの丸い部分がヨークサック。孵化直後数日分の栄養はこのヨークサックから供給されますので、給餌が必要になってくるのはヨークサックがなくなってから。
ハナビなんかだとヨークサックを使い切った直後の大きさがまだまだ小さすぎてブラインを食べられるサイズではありません。だからブラインが食べられるようになるまで他に適切な餌を給餌してやる必要があるのですが、コリドラスの場合だとヨークサックを使い切る頃には既にブラインを食べられるくらいの大きさに育っているはずです。なので特に難しく考えることなくブラインを与えてやれば良いかと。
10匹とか20匹くらいであれば使う皿容器のサイズを調整すれば皿式で湧かしても十分足ります。質のよい卵を入手できれば室温15℃くらいでも大丈夫です。我が家では真冬の室内でも皿式で湧かしています。照明の下に置くとかそういう配慮も一切無しでただテーブルの隅っこに置いておくだけ。(光は必要なので暗所は避けます)
ただし湧くまでの時間が2日とか2日半とか長くなるのと、一気に湧かないで時間を掛けてダラダラと湧き続けます。全部湧き終わるのに2日とか3日とかかかるかな。
皿式の場合だと室温や卵の保存状態・容器の形と大きさや使う塩水の量など、様々な要因に左右されるので自分なりに良い環境を見つけると管理が楽になると思います。
個人的には「卵の質」「塩水の溶存酸素量と卵の量のバランス」の2つが重要だと思っています。塩水の濃度とか室温はかなりアバウトでも大丈夫。卵は東海グッピーさんで買うことが多いかな。
量が多い方が割安ですが多すぎると保管しているウチに卵の質が落ちていきます、皿式で湧かすくらいだと20gか30gが一番使いやすいです。保管は冷蔵庫で。
では稚魚の餌としてブラインを湧かす以外の選択肢はどういうものがあるのか。
一般的な稚魚用の餌が出回っていますのでそれらでも十分なんじゃないかとは思います。メダカの稚魚用とかたくさん売ってるよね。
ただしコリドラスに与えることを考えると沈下性であることが必須条件なので、お店で見かけた浮くのか沈むのか分からない稚魚餌を思いつきで買うのはちょっとしたギャンブルです。
なので我が家では「メディコリドラス」とか「ひかりクレストキャット」とかの普段コリドラスに与えている沈下性の餌を稚魚の口に入るようにすり鉢で粉末状にして与えています。
すり鉢は100均のキッチンコーナーなどに売ってる安いやつで十分です。すりこぎ棒も忘れずに。
餌も熱帯魚用の沈下性ならなんでもいいんじゃないかと思いますが、これから試してみようという方に我が家で使ったことがある餌のすり鉢で稚魚用にしてみたレビューを書いておきます。
比較的固いので細かくするのが大変ですが、水を含むとすぐに細かくなるので使いやすいです。「水を汚しやすい」なんてレビューもあるくらい水中で細かくばらけてくれます。(個人的には特別水を汚しやすいとは思いませんし、水を汚さない餌=魚が食べにくい餌なんじゃないかと)
殻むきブラインシュリンプエッグを含んでいる(らしい)ので栄養満点、我が家のコリ餌のメインです。
メディフィッシュの時も書きましたが30グラムの瓶入りより20グラムの簡易パッケージの方がコスパがいいです。
結構有名な話ですが、「ひかりキャット」「ひかりミニキャット」「ひかりウーパールーパー」は粒の大きさが違うだけで全て同じものです。キャットやミニキャットは一袋の量が多すぎるので持て余してしまいますが、これは30グラムなので使い切れます。粒の大きさも一般的なショートノーズのコリドラスにはこれくらいが丁度良いです。
比較的柔らかいのでゴリゴリ擦ると細かくなりすぎてしまいます。押しつぶすような感じで砕くと良いです。
我が家ではハナビの稚魚もある程度まで育ったらブラインからこの餌に切り替えて育てています。
おとひめ
金魚・メダカ・熱帯魚、魚種を問わずブリーダーのあいだで有名な餌です。本来は養殖用飼料なので早く大きく育てるための餌。
早く大きく育てることが健康な魚体とイコールなのか賛否や疑問があるのは確かですが、体力が無く落ちやすい孵化直後のデリケートな段階を早く安全に乗り切るために有効な飼料だと個人的に思っています。
色々なサイズがありますがコリドラスの成魚にはS1・S2を、稚魚にはB1・B2をすり潰して与えています。(稚魚用にAというのもありますが割高→5/14「おとひめA」買ってみました)
柔らかいのですり潰すのに苦労は要りませんが、比重が軽いので細かくしすぎると沈んでくれないかもしれません。
業務用なので1袋がkg単位です、また店頭販売している店は滅多にありません。金魚専門店で扱ってることがあるらしいです。
我が家では通販やヤフオクで小分けしたものを買っています。
我が家のタナゴ水槽のメイン餌ですが、タナゴ用だけあってモロヘイヤや海苔・スピルリナなどの植物成分も含んでいるため栄養バランスが抜群(だと思ってる)。なのでコリドラスの成魚・稚魚にも与えています。まぁ割安な200gの大袋を買ってしまうので期限内に使いきるためでもあるのですが。
固めの粒状ですが擦り潰すのは楽です。比重が重いので細かくすり潰してもキッチリ沈んでくれます。
余談ですが植物質が多いからかオトシン君も大好物、投入するとすぐにすっ飛んできます。餓死が心配だからと生野菜やプレコタブ入れるくらいならこれを与えた方が早く確実に餌付く気がします。ハブロススなどのミニコリにも丁度良い粒の大きさ。
すり潰して稚魚に与えてるのはこれくらいでしょうか。コリドラスだけでなくブラインを卒業したハナビもこれらの餌をすり潰して成魚まで育てています。でも活き餌であるブラインと比べると嗜好性という部分では劣るのは事実。馴れるまで食いつきが悪かったりするかもしれません。
大事なのは餌の種類よりも給餌の回数。人間の赤ちゃんと同じで、少しずつでいいから回数を多く与えてあげると成長が早いです。稚魚の間の栄養状態が成魚になってからの寿命や健康状態に大きく関わるなんてことも聞きますから可能な限り気を配ってあげたいものです。
そうそう、今年になって日動からハイグロウなる稚魚餌が発売されました。
日動の餌はメディシリーズがとても良いのでハイグロウも使ってみたいのですが、稚魚用なのに100gは多すぎるので手が出ない。20g 350円くらいでもいいので小分けも出してくれないかな。
100g買って分け合える知り合いがいれば良いのですが。
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