コロナ過で生活パターンが変わってしまい、かれこれ1年以上も水草の出品が出来ていません。
手元に有るものを梱包して発送する。
ただそれだけのことなんですが、思っているよりもずっと手間が掛かる作業なんです。なので梱包・発送の時間が取れるようになるまではこの先も出品予定は不透明です。申し訳ありません。
私がメルカリに水草を出品し始めたのが2017年初め。それから数年間の間に500以上の梱包・発送を繰り返してきました。
今でこそ「水草の梱包」で調べれば様々な記事や動画が見つかりますが、2017年当時はまだフリマアプリも出始めで情報も希薄。失敗と工夫を繰り返しながら手探りで現在の方法に行き着きました。
前述しましたように私の場合、水草の梱包・発送には結構な手間を掛けています。
その手間を掛けて梱包・発想する方法を記事にしたいと思います。
多少手間が掛かりますが購入していただいた方に満足していただき、またリピートしていただけることを目標とした梱包・発送の手順となります。
細部を端折ってサクッと簡単に発送する方法をお探しの方はGoogleで検索するといくつか見つかりますので各自お探しください。
はじめに
水草の梱包・発送では以下のことに気をつけています。
- 輸送中に中身が破損しないこと
- 輸送中に枯死したり萎びたりしないこと
- 輸送中に水漏れしないこと
- 送料はなるべく安く済ませること
- 確実に受け取ってもらえようにすること
準備するもの
- フードパック
- キッチンペーパー
- セロテープ(幅広が望ましい)
- ビニール袋
- 輪ゴム
- 封筒・紙袋
- キッチンスケール・クッキングスケール
それぞれの説明はこの先の文章でその都度詳しく説明します。
水草の梱包
ではさっそく梱包していきます。今回は60cm水槽に浮いているフィランサス・フルイタンスを例に梱包していきますが、浮き草類でも有茎草でもマツモでもシダ類でも基本は何でも同じです。
水草をフードパックに詰める
発送する水草の大きさに合わせたサイズのフードパックを用意します。画像の商品はダイソーで売られているもの。18枚で110円と高コスパですが、ホームセンターに行くともっとたくさん入ったコスパの高い商品も見つかります。
1~2度発送するなら100均でもいいのですが、たくさん発送するようになるとある程度まとまった数を揃えてしまう方が楽ちんです。
フードパックの中にキッチンペーパーを敷きます。ティッシュペーパーやトイレットペーパーでも良いのでしょうが、サイズや形状を考えるとキッチンペーパーが最適な気がします。
乾いた状態ではフワフワして扱いにくいので、水槽の水や水道水で軽く湿らせてあげるといいです。
水草を詰めていきます。フィランサス・フルイタンスは画像の量で約20株。
出品するとしたら更にオマケで増量して330円といったところ。お安いですよ!
まぁ当分は出品できないのですが・・・。
水草を詰め終わったら重さを量ってみます。
ここからは頻繁に重さを量って重量を調整しながらの作業になります。
私は1グラム単位で計測する安物のスケールを使っていますが、郵便局の窓口では0.1グラム単位で厳密に計測されます。これから準備するのであれば0.1グラム単位で測れるスケールをお勧めします。
なぜ梱包途中で重量を量るのか
「送料はなるべく安く済ませること」と、「はじめに」で書きました。
今回の水草は330円で出品する予定ですから送料に200円も300円も掛けてしまったら赤字になってしまいます。
お金の話になってしまい恐縮ですが、「不要なものを売る」というフリマアプリの役割を考えれば、水草を売る人も多少の利益をあげないと割に合いません。ボランティアで売っているわけではないのですから。
送料の話はこの後での解説となりますが、330円で販売した水草を最安の料金で発送するためには、梱包後の重量を50グラム以内に収めなければならないんです。そのためには梱包の途中から重量を量っておかないと最終的に重量オーバーになってしまいます。
とはいえ、初めて梱包する人には梱包途中のどの段階で何グラムが目安なのかは見当も付かないと思います。
ですので初めのうちは
「この段階で○○グラム」
「次のこの時点で○○グラム」
と量っておいて、
「最終的に○○グラムオーバーだから最初の段階で○○グラムに収めておけば最終的に○○グラムに収まるな」
と失敗しながら覚えていくのが良いと思います。
今回の梱包を例にすると、最終的に50グラムに収めるためにはフードパックを密閉する直前で35グラム以内に収めれば、最終的に50グラムに余裕で収まる計算となるんです。
35グラムというのは誰が決めたわけでもなく、過去の梱包の経験から導き出した数字でして、この後に使用する封筒やビニール袋の重量によって変わってきます。
ですので、都度重量を量りながら自分の梱包環境にとっての最適なやり方を見つけていってください。
水草をキッチンペーパーで包むようにしてフードパック内に収めます。
前回量った重量が29グラムだったので35グラムになるまで水を追加します。
そもそも水草の量が多かったり重かったりする場合は50グラムでは収まらないことも多々あります。
そういう場合は送料をワンランク上に設定します。
1~2グラムのオーバーでしたら水分を絞って調節することもありますが、水分を減らして送料をケチったばかりに輸送中に水草が萎れてしまっては元も子もありません。水はたっぷり多めに入れて梱包します。
送料が上がった分を出品価格に上乗せさせていただくこともあります。
特にオオサンショウモ、あいつは根が大量に水を含むので1株当たりの重量が重くなりがち。その分出品価格もお高くなってしまい結果的にあまり売れない不人気商品だったりします。メダカとは相性が良い水草なんですが。
フードパックを密閉する
まず用意するのはセロテープ。色々と使い比べましたが私が使うのはニチバンの18mm。
100均のものはお安いですが粘着力がイマイチ、普段使いには問題ないかもしれませんが水草梱包には使えません。
18mmという幅も大切で、ある程度幅広でないと貼りにくいですし、幅が広い分粘着力も上がります。
amazonだとクソ安い値段で売られているので私はいつもアマゾンでポチってます。
用意したセロテープでフードパックの縁を貼り付けていきます。
この時点で水漏れが無いように出来ればいいのですが、セロテープの粘着力を過信してはいけません。セロテープといえど水漏れを防げるほどでは無いんです。
なので傾けて水が染み出してしまってもOK。輸送中に外気の入り込みが軽減できれば御の字です。
ビニール袋を用意します。100円ショップのキッチンコーナーで売っているもので十分です。
この段階で手を抜いてしまうと水漏れの原因になります。輸送中の水漏れは他の郵便物を濡らしてしまうことにもなりかねませんので絶対に避けたいところです。
念には念を入れてビニールは2枚使って2重にします。
輪ゴムを用意します。
一般的な細い輪ゴムでいいのですが、慣れるまでは太くて長い方が縛りやすいはず。
このサイズの輪ゴムも100円ショップの文具コーナーに置いてあったりします。
ビニールの縁をセロテープで貼り付ける方法もありますが私は否定的です。セロテープの粘着力を過信してはいけません。
文字通り「水も漏らさぬ」ように厳重すぎるくらい対策しておきたいです。
輪ゴムの縛り方
ビニールの口をクルクルと回して絞ります。緩衝材代わりにビニール内に空気を残すことも考えましたが、郵便受けへの配達時を考慮して空気は残さないことで落ち着きました。
こんな感じに輪ゴムを掛けます。釣りをしている人なら馴染みのある縛り方
ギュッと引っ張って締め付けます。ここでシッカリ締め付ければ水漏れは封じたも同然、我らの勝利です
途中を飛ばしてこれが完成形。
なんで途中を飛ばしたかというと参考になる動画が見つかったから。
私がチマチマと写真を撮って解説するよりも、動画をご覧いただく方がよほど分かりやすいですな。
水草の発送
途中まで梱包が終わったので発送の準備に移ります。
発送方法の考察
まず大事なのは発送の方法です。
前述しましたようにこの商品は330円で販売します。なので175円のネコポスや200円のゆうパケットで発送したら割に合いません。
定形外郵便
そこでまず考えるのが普通郵便です。定形郵便とか定形外郵便ってやつね。
定形郵便というのはハガキとか封書とか厚さ1cmまでなので論外ですが、定形外ならどうでしょうか?料金表を貼ってみます。
重量は50グラム以内に収めるので規格内なら120円です。120円ならまぁ安いよね。
ところで規格内と規格外の違いって何でしょう?
規格内は、長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ3cm以内および重量1kg以内とします
https://www.post.japanpost.jp/send/fee/kokunai/one_two.html
長辺・短辺・重量はともかく、厚さ3cmというのが気になります。
今回使用したフードパックのサイズを見てみると、96×162×35mm となっています。
35mm=3.5cm ということはダメじゃん!規格外じゃん!
では規格外の料金を見てみます。50グラム以内だと200円・・・。
というわけで定形外での発送も現実的ではありません。
そこで第四種郵便という選択肢が登場します。
第四種郵便
前置きが長くなってスイマセン。ほとんど全てのケースに於いて水草類は第四種郵便で発送します。
第四種郵便に関する詳しい説明はWikipediaをどうぞ
第四種郵便物
第四種郵便物(だいよんしゅゆうびんぶつ)とは、日本における郵便物の種類の一つ。郵便法第27条に定められた特定のもののみを内容物とする郵便物で、日本郵便が取り扱っている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E5%9B%9B%E7%A8%AE%E9%83%B5%E4%BE%BF%E7%89%A9
要するに郵便法とやらで定められたいくつかの物品に関しては第四種郵便という特殊な発送方法で扱われることになっていて、その「いくつかの物品」に植物も含まれるというわけです。
それでは第四種郵便(植物種子等郵便物)の料金表を見てみます。
なんということでしょう!50グラム以内なら全国どこでも73円で配達してくれるんです!
50グラムをオーバーしてしまっても75グラム以内なら110円、76~100グラム以内でも130円と格安です。
水草で、しかも300~400円の出品物で重量が100グラムを超えることなど滅多にありませんから、ほとんどの出品物を100円前後の送料で送れてしまえます。
ちなみに、料金表には重量だけでサイズの明記がありませんが、私が調べたところでは60サイズまでのようです。要するに縦・横・高さの合計が60cmまでであれば第四種で送れるみたい
第四種郵便の注意点
料金的には素晴らしい第四種郵便ですが、ちょっと特殊な発送方法のため注意点も多々あります。
植物であることの確認が必要
植物だから安く送れるのであって、内容物が植物でなければ通常の郵便物となります。なので発送時には中身が植物であることを確認できるようにしなければなりません。要するに「ズル」はしちゃダメよってことですな。
具体的には、封をせずに郵便局に持ち込んで中身を確認してもらった後にその場で封をするというのが一般的なようです。
私の場合は封筒の一部に切れ目を入れて中身を見えるようにしてから封をして郵便局に持ち込みます。窓口で切れ目から中身を確認してもらって発送してもらいます。
この辺のことは後ほど詳しく書かせてもらっています。
また、確認が必要ということは発送時に郵便局の窓口に持ち込む必要があります。ハガキや封書のように切手を貼って郵便ポストに投函という訳にはいきませんから、窓口が開いている時間に持ち込む必要があるわけです。
この時間が取れないために私は水草の出品が出来なくなってしまった次第です。
第四種郵便であることの明記が必要
封筒(荷物)の表側の分かりやすい場所に赤文字で
第四種郵便
と明記しなければなりません。
人によっては植物種子 などと明記するようですが、私の場合は 第四種郵便 のハンコを押すだけで問題なく発送できています。
あくまでも郵便物です
郵便物なので日曜日・祝祭日の配達はありません。GWやお盆期間・年末年始なども配達スケジュールが変更されます。
中身が水草ということを考慮して最短でお届けできるような日程で発送しなければなりません。
2021年10月からは土曜日の郵便物配達もお休みするそうです。第四種郵便もこれに含まれるのか定かではありませんが、恐らく含まれるんじゃ無いかと予想しています。
郵便物なので郵便受けに届きます。
前述したようにフードパックに入れると厚さは3cmを超えます。3cmを超えると郵便受けの入り口に入らないこともよくあります。
郵便受けに入らない場合は手渡ししてくれますが、不在だったら持ち帰られます。
荷物じゃないので不在票を入れるかどうかは配達員さん次第です。再配達してくれるかどうかも配達員さん次第です。
料金が料金です、ゆうパックのような手厚いサービスは期待できません。
送り先が運悪く郵便受けの入り口が狭くて、なおかつ不在がちな人だと何日も受け取ってもらえないことも考えられます。受け取ってもらえないどころか配達不可として送り返されてくる可能性もあります。
郵便物なので追跡は出来ません。日付指定や時間指定もできません。
オプションで速達や配達証明が付けられますが別料金です。
郵便物なので航空輸送してくるとは限りません、離島や遠方には船便になることもあります。
私も過去に一度だけ「郵便受けが一杯で不在だったため」という理由で返送されたことがありました。
中身が中身だけに発送した側は心配を重ねながら到着報告を待っています。不在がちで受け取れる曜日が決まっているのであれば事前に教えてくださると本当に有り難いです。
受け取り側にも理解してもらいましょう
前述した注意点をよく理解してから発送するに越したことはありません。
またスムーズに取引しようと思ったら受け取ってもらう側にも事前にキチンと説明しておく必要があります。
私の出品物に記載している文章の抜粋です。
発送は月~木の平日に行っています。(お届け先が近県の場合は金曜日発送もしています)
窓口が開いていないため土日祝は発送をお休みさせていただいています。キッチンペーパー・フードパック・ビニール袋で保水してから紙袋に入れて第四種郵便で発送致します。
第四種郵便での発送、郵便受けへのお届けです。郵送扱いのためお届け日時の指定、郵送中の枯死や事故に対する補償・保証はありません。郵便物のため郵便受けへのお届けです。梱包に5cm程度の厚みがあるため集合ポストなど投入口の狭い郵便受けには入らない可能性があります。その場合は手渡しでのお届けとなります。
予めお受け取りのご都合を考慮いただいた上でご購入ください。ご都合に合わせて発送日を調整させていただくことも可能です、購入前にご相談ください。大型郵便扱いのため離島・遠方へのお届けには数日かかる可能性もあります。
しつこいようですが取引メッセージでも同様のコメントをお伝えしています。
確実にお受け取りいただくために出来ることはやっておかないと。
第四種郵便なんて水草を発送するようになるまで知りませんでした。きっと皆さんも同じだと思います。
発送する側ですらよく分かってなかったんですから受け取る側なんて全く知らないことがほとんどな訳ですよ。
なので事前に「こういう発送・配達方法なんですよ、お願いしますね」とコミュニケーションを取っておくことはお互いにとってとても大事だと思っています。
封筒の準備~荷造り
発送方法を第四種郵便と決めたので荷造りしていきます。
封筒、紙袋、なんでもいいので事前にビニールで水漏れしたフードパックが入る大きさの物を用意します。
私が常用しているのはこんな紙袋。
メーカーと品番はこんな感じです。
HEIKO ヘイコー 角底無地袋 No6
梱包用品の卸売りで有名なシモジマのオリジナル商品のようです。
紙袋に関してはの100均は割高なことが多いです。ホームセンターの事務用品売り場なんかで100枚入りのパックが売られていたりしますので探してみてください。
Amazonでも売ってます。
袋の端の一部をカッターなどで切っておきます。これは前述した第四種郵便の発送時に中身を確認できるようにするため。
宛先と差出人の住所・氏名を明記します。私はお世辞にも字が綺麗ではありませんのでラベル用紙に印刷しています。
差出人住所・氏名は必須です。
たまに差出人の記載なしで送られてくる郵便物があるけど神経疑うよね。どこの誰から送られてきたかも分からない郵便を開封するのは勇気が要るよ。
前述しましたように赤文字で 第四種郵便 と記載します。
赤マジックで手書きでも大丈夫です。
フードパックを収めて封をすれば完成です。
マチ(厚み)は郵便受けに配達することを考えてこの時点で最小にしておきます。
重量も計算通りに50グラム以内に収まっています。
郵便局での発送
完成した荷物を郵便局の窓口に持っていきます。
窓口では「第四種郵便、植物種子でお願いします」と言いましょう。
中身を確認させてください、と言われたら紙袋の予め切っておいたスペースから覗いてもらいます。
中身を具体的に聞かれることもあるかもしれませんが「水草です」と答えれば大丈夫。
第四種郵便の取り扱いの多い郵便局でしたらスムーズに受け取ってもらえるんじゃないかと思います。
が、第四種郵便という発送方法がそれほど一般的では無いためか、第四種の扱いが少ない窓口だとちょっと手間取るかもしれません。
いずれにせよ、何度か発送を繰り返していると窓口の人に顔を覚えてもらえますのでよりスムーズに発送できるようになるはずです。
最後に
水草という性質上、安全・安定・確実に送ることが重要で、それさえ満たしていればどんな手段でもいいんだと思います。
この記事内に1つでも2つでも参考にしていただける内容がありましたら幸いです。
コロナが終息しましたらまた水草の出品をさせていただきます。よろしくお願い致します。
コメント