稚魚の餌って色々あって迷うよねという話

色々と書いている節操のないブログですが、一番人気の記事は「栄養満点?コリドラスの稚魚の餌」だということが判明しました。

他所様から紹介されるわけでもなく、自ら宣伝して回るわけでも無く、ひっそり細々と続けているブログですので、ほとんどの方が「稚魚の餌」などどいうワードの検索経由で訪問されているのでしょう。
私もいままで散々悩んで色々と調べて試してきましたが、同じように皆さんも悩んで試されているのだと思います。

産まれて間もない稚魚の間の栄養状態が成魚になってからの健康や寿命、繁殖力にまで影響するといわれていますから、繁殖をしている人は少しでも魚にとって良い餌を求めてしまいます。

ということで「栄養満点?コリドラスの稚魚の餌」の記事の改訂版として当記事を書かせていただきます。
以前の記事ではコリドラスメインで書いていましたが、今回はメダカ、ミクロラスボラ・ハナビ、アフリカンランプアイ、コリドラス、ボララス・マクラータ、といった我が家の繁殖例でのお話となります。
お役に立てればと言わないまでも何らかのヒントになれば幸いです。

なお、当ブログのポリシーに基づき、自分で使ったことがあるもののみを掲載しています。
また感想や意見は個人的なものですので、あらゆる全ての方、環境において当てはまるものではありません。

稚魚の餌に求めるもの

なんでもいいなら悩みませんし親と同じでいいなら苦労しませんよね。
稚魚を育てるための餌を選ぶうえで重視すべきはどのようなところなんでしょう。

大きさ
当然のことですが稚魚の口のサイズに合った餌を与えないといけません。稚魚用の細かい餌を親魚に与えると喜んで食べにきますが、親魚用のフレーク餌を稚魚に与えても突くだけで口に入りません。小は大を兼ねますが大は小を兼ねません。
大きな餌はすり潰せる堅さであることが条件となります。

栄養
体が小さく消化器官が未発達な稚魚が一度に摂取できる餌の量はごく僅かです。そのごく僅かな餌に含まれる栄養分は多いに越したことはありません。AとBの餌を比較してBの栄養がAより3割増しならBを与えた方が3割増しで大きくなります。
まぁ実際はそんな単純計算のように上手くはいかないのですが考え方としてはそうなりますよね。

また消化が良ければ良いほど次の給餌が早くなります。要するに早くお腹が減るわけです。早くお腹が減れば食べる回数が多くなりますからその分成長も早くなります。
なのでただ高栄養では不十分で消化が良くて高栄養な餌ということになります。
とはいえ、人間の食事もそうですが脂質が多く高カロリーになるほど消化に時間がかかるのも確かな事実。難しいですね。

魚の餌における栄養は「粗たんぱく」「粗脂肪」「粗灰分」などの表示で成分表記されています。

キョーリンの飼育教材から説明文をお借りしますと

・タンパク質
りっぱな体を作ります

・脂質
エネルギー源になります

・粗繊維
消化吸収を良くします

・粗灰分
新陳代謝を良くします

となっています。

消化が良いかどうかはつなぎとして使われる成分に因るようです。一説によると餌のつなぎに使われることの多い小麦類は魚にとって消化が悪いという話です。
中にはつなぎとして海藻成分を使っている餌もあったりします。へぎ蕎麦みたいなもんでしょうか、そう考えるとなんか美味しそうです。

消化が良い餌は堂々と「消化が良いです」と謳っていることが多いです。

嗜好性
嗜好性とは魚が好むのか否かのことです。いくら栄養豊富でバランスの取れた素晴らしい餌でも魚が食べなかったら何の意味もありません。
大事なのは匂いなのか味なのかは魚に聞いてみないと分かりませんが、入れた途端に魚が群がるような餌が理想的ですよね。

一般的には食いつきの悪い餌でも与え続けていればそのうち食べるようになるものですが、稚魚を育成する段階ではそんな悠長なことを言ってられません。1日食べなければそれだけ成長が遅れますし、2日食べなければ餓死しないとも限りません、

稚魚の餌あれこれ

稚魚の餌と一口にいっても色んな種類がありますので種類ごとに記述していきます。

活き餌

ゾウリムシに代表されるインフゾリアやブラインシュリンプの幼生、活きミジンコや活きイトメなど文字通り生命活動をしている餌の総称です。

「活きている」「動く」という事実は嗜好性という部分で圧倒的なメリットになります。雑食性・肉食性の魚の稚魚で口に入るサイズあれば間違いなく食べます。
デメリットは安定供給するのに手間や費用がかかるということでしょうか。

栄養価の部分ではどうなんでしょう?成分表記がありませんから「十分」とか「不十分」とか一概に言えないのですが、個人的には栄養豊富だと理解しています。

インフゾリア
飼育水の中に自然に湧く微生物の総称です。エビを飼っていると水草や底石など表面をツマツマとして何かを食べているのを見かけますが、あれは苔や植物性プランクトンと同時にインフゾリアを食べていると言われています。
ミジンコなどの餌にもなり、水槽内の生態系の大元になる存在だそうです。

メダカの卵の付いたアマフロを放り込んで立ち上げた我が家のビオトープには稚魚がウヨウヨと泳いでいますが餌を与えたことがありません。そのままある程度の大きさまで育ってしまいます。
アマフロやオオサンショウモの根っこをエビがツマツマしているのでメダカの稚魚も根っこに付いたインフゾリアを食べて成長しているのだと思います。

インフゾリアを培養して稚魚に与える方も多いようですが私は未経験なので詳細の言及はできません。

ブラインシュリンプの幼生
アルテミアと呼ばれる塩水に生息する甲殻類の幼生です。夏休み時期になると自由研究用に「シーモンキー」の名で飼育セットごと売られる生き物、あれも同じくアルテミアです。

アクアリウムなどの観賞魚飼育用に卵の状態で輸入販売されていて、海水と同じ塩分濃度の塩水で孵化させてから稚魚に与えます。
専用の孵化器が市販されていたりペットボトルで孵化器を自作したりして孵化させる方法もありますが、少量なら皿式と呼ばれる方法でも十分に孵化させることが可能です。
記事執筆時点での我が家ではコリドラス稚魚×12匹、メダカ稚魚×150匹に与えていますが皿式で十分に足りています。

皿式で上手く湧かすコツは溶存酸素量。同じ水量なら水面の面積が広い方が酸素供給量が増えますから、縦に長い口の狭い容器ではなくて、浅くて良いので口の広い容器を用いた方がいいです。なのでコップではなく皿を用いるわけでして、コップ式ではなく皿式なのです。
ウチでは浅漬けとかを漬ける平べったいタッパーを使っています。水は少なめで水深は多くても1cmくらい。蒸発したりスポイトでブラインを採取したりして減ったら減った分だけ追加しています。

栄養面も十分で、我が家でのコリドラスの稚魚育成に関してはブラインシュリンプを与えるのと与えないのとでは成長や歩留まりに違いが出ることを確認しています。
(このようなことを書くと「うちはブライン無しでも育ってますが何か?」という意見を頂戴する可能性があるので予め返信を書いておきます。「そりゃよかったねおめでとう」

ブラインシュリンプは湧いて(産まれて)間もない状態が最も栄養価が高く、体内の栄養を使いながら成長するため時間が経過するにつれて栄養は減っていくらしいので、湧いた分はすぐに与えてしまう方が良さそうです。

「殻剥きブラインシュリンプ」や「脱穀アルテミア」などの名称で、ブラインシュリンプの卵の殻をむいて黄身の部分だけにしたものも餌として市販されています。ニチドウの「アルテミア100」も殻剥きの卵です。
孵化する前の黄身の部分ですから栄養的には十分ですし、湧かす手間も要らず管理も楽です。デメリットは動かないので嗜好性の部分で劣るということでしょうか。
コリドラスなど低層付近の魚に与える際に水に沈めにくいというのもデメリットです。

冷凍餌・乾燥餌
活き餌を冷凍したりフリーズドライにした餌も市販されています。

調達・保存が比較的楽で、ビタミンなどの成分を後から添加したりできるのがメリットでしょうか。
活きた状態の餌と比べると嗜好性の部分で一歩劣るのは仕方がありませんね。

我が家では乾燥イトメを細かく手でちぎってメダカの稚魚にオヤツ感覚で与えたりしていますが、オヤツなので腹一杯に与えるのでは無く与え忘れても問題ない程度の量を気付いたときに与える程度です。

冷凍赤虫・乾燥イトメ・冷凍ブラインシュリンプ・冷凍ミジンコあたりはコリドラスの成魚がワサワサ泳いで喜んで食べてくれます。恐らくですが繁殖にも好影響だと思っています。

水産飼料など

ハマチや鯛、鮎や鱒などの養殖に使われる餌を水産飼料と定義しています。
魚の養殖に使われている飼料は観賞魚の育成にも用いられています。特に金魚や鯉などの品評会が行われるような観賞魚の愛好家さんは魚の状態に応じていくつもの飼料を使い分けたりするそうです。

魚の養殖は「早く」「大きく」「健康に」育てることで儲けが増えます。成長がゆっくりだったり途中でたくさんの死魚がでたり、出荷時に痩せ細っていたのでは儲けが減ってしまうわけです。
なので水産飼料は嗜好性が高く高栄養に作られているものが大半です。

観賞魚であるメダカや熱帯魚に高栄養の水産飼料を与えることで結果的に本来の姿よりも大きく太らせてしまうことに異論や疑問があることは承知していますし十分に理解できます。
ですが、魚の繁殖をしていると成魚になるまでに多くの魚が落ちていく現実に直面します。自然の摂理で言えば弱い個体が落ちるのは当然なことかもしれませんが、観賞魚の繁殖という観点から見るとできる限り多くの個体を育て上げたいと思うのも当然なことだと思うのです。

小さくて弱い稚魚の期間を短期間で乗り越えるために高栄養・高脂肪の水産飼料を用いることは一つの有効な手段だと思っています。

おとひめ
観賞魚に用いられる水産飼料の中で最も有名なのが「おとひめ」です。製造メーカよりも取扱店の説明の方が詳しいのでそちらへのリンクを貼ります。
http://www.san-u74.com/order/suisan-01.html

高栄養・高消化吸収率を謳い、金魚やメダカ・熱帯魚などあらゆる観賞魚の餌として人気があります。
アクアショップがオリジナル餌として販売している餌の多くはおとひめだという話もありますが真偽は不明。

粒の大きさや形状が多様で与える魚の種類や大きさによって選べるのもいいですよね。
我が家では小型魚全般とその稚魚に「おとひめB1・B2」、コリドラス用に「おとひめS1・S2」を与えています。

稚魚用には「おとひめA」というサイズが販売されています。おとひめAは細かいパウダー状で成分表示もAだけ異なります。
パウダー状とはいえ粒の大きさにばらつきがあるため大きめの粒は早めに沈んでいってしまいます。
また水面の餌は人間の目では視認し難いのでどれだけ残っているのかの確認が難しいです。

とはいえ、水面でぱっと広がり針子でも食べられるくらいの細かさなので稚魚の餌として大きさは文句なしです。
嗜好性も問題なく稚魚から幼魚・親魚まで争うように食べてくれます。

指でつまんで水中で揉むように指を離すとすぐに沈んでくれますので、サテライトなど隔離容器で育成しているコリドラスにはこの与え方で給餌しています。

租蛋白53%
粗脂肪8%
粗繊維3%

成分表を見る限り特に注目する点はないように見えます。数値に表れない部分で特徴を出しているということなんでしょうか。

デメリットとして挙がるのが入手性。小分けしたものを通販やオークションで手に入れることができますが、アクアショップなどの実店舗で扱っているお店はほとんどありません。金魚専門店なら扱っているらしいのですが、金魚専門店が都合良く近所にあるとは限りませんしねぇ。

フィッシュボン
一般にはほとんど知られていない水産飼料のようですが、ビタミン豊富などの説明が気になりずっと以前から注目していました。
http://www.san-u74.com/order/suisan-02.html#B

ところが多くの水産飼料がそうであるようにフィッシュボンもキロ単位での販売です。小分け販売してくれるショップも見当たりません。なので購入に至らず悩んでいたのですが、つい先日思い切って購入してしまいました。

複数のサイズがありますが購入したのはSサイズです。おとひめAはパウダーでしたがフィッシュボンSは小さな顆粒状といった感じです。例えるなら風邪薬とか以前までブルガリアヨーグルトに付いていたグラニュー糖のような感じの粒です。

粒の大きさはちょっと大きめでメダカだと孵化後10日~2週間くらいで食べられるようになるのでしょうか。おとひめAよりも粒は大きいです。
柔らかく指先ですり潰せるのですり潰せば針子の段階から与えることができます。
SS(2S)というサイズもあるようなので針子だけに与える用途ならSSサイズの方がいいかもしれません。

水面に浮きますがメダカが突いているうちにゆっくりと沈み始めます。
すり潰した状態だとなかなか沈まず暫くは水面を漂います。

嗜好性は高いです。最初に与えたときからよく食べますし、孵化後1ヶ月の幼魚や親魚にも好評です。
熱帯魚水槽にも与えていますが食いは良いです。粒が小さく沈下スピードが遅いので餌取りが苦手なブルーアイラスボラでも捕食しやすいようで良かったです。コリドラスには水で攪拌して沈むようにしてから与えています。

粗蛋白 50%
粗脂肪 16%
粗繊維 3%
粗灰分 18%
カルシウム 1.5%
リン 2%

成分表で目を引くのは粗脂肪と粗灰分ですかね。商品説明を見ると様々なミネラルや原材料を配合しているようなのでそれが数字に表れているのでしょうか。

光の加減で水面に落とした粒から油分がにじみ出ている様子を見ましたが確かに高脂肪で高カロリーなようです。
高脂肪のせいかすり潰した感触も少し湿ったような感じでサラッとはしていません。ですが意外にも水の汚れは目立たず油膜も張らないのが不思議です。(与えすぎると水面がギラギラします)

デメリットは入手性ですね。2017年には私が使い切れない分をメルカリなどで小分け販売させていただいておりましたが現在はもう在庫がありません。

2018/06/30 追記
2018年も私が使い切れない分の出品を致します。
今年もフィッシュボンを与えることにしました

人工プランクトン
日本醗酵飼料という会社が販売している製品の商品名です。水産飼料ではありませんが、一般的なアクアメーカーの製品でもありませんのでここに分類します。
http://www.n-hakko.com/jinnkou-web.html

あまり知られていない製品ですが、ゾウリムシ(インフゾリア)を模した人工餌でブラインシュリンプが食べられない小さな稚魚の餌としてブリーダーさんの間で人気があります。
私が知る限りでは最も細かい人工飼料です。1粒の大きさはミクロンの世界。

我が家でもハナビの稚魚やコリドラスの稚魚の極初期段階の餌として与えています。
孵化直後のハナビの稚魚は産毛のように細く小さく繊細なので人工プランクトンは丁度良いサイズの餌なのですが、いかんせん小規模な飼育環境なので与えたときの効果がイマイチ分からんのです。また極小のパウダーなので食べてるのかどうかも分かりません。
小規模環境が幸いして一つ買えば数年使えてしまいますのでこれからも使い続けてみます。

メダカの稚魚にはどうなんでしょう?
「名のある血統の将来有望な卵を10個だけ譲ってもらえました!大事に確実に育てて累代飼育したいです!!」ということでしたらせっせと与えるのですが、各種の選別漏れが代を重ねて交雑してどんな仔が生まれるか分からない我が家のメダカには贅沢品なのかもしれません。

孵化後数日で餌を食べ始めた針子には粒が細かい市販の稚魚餌でもサイズが大きすぎることが多々ありますが、そういう仔にも確実に給餌したいという場合にはベストな選択だと思います。。

粗蛋白質40.0%以上
粗脂肪30.0%以上
粗繊維3.5%以下
粗灰分10.0%以下
カルシウム0.60%以上
りん1.20%以上

成分表記で目に付くのは圧倒的な脂肪分。30%というのは他ではちょっと見たことがありません。

高脂肪餌の宿命で保管は冷暗所を推奨。(おとひめやフィッシュボンも同じく冷蔵庫保存推奨です)

チャームやアマゾンなど通販でも購入できますが、実店舗だと販売しているお店はあまりないようです。

観賞魚用飼料

メダカの餌とか熱帯魚の餌とか一般的に売られているものの紹介です。
実を言うと稚魚専用餌というのはあまり使ったことがなくて、普通の餌をすり潰して与えることがほとんどです。

なので稚魚用餌以外はすり潰して与えることを前提で

スドー 特撰メダカの餌 稚魚用
プラ鉢や産卵床など数多くのメダカ製品をリリースしているスドーの稚魚用餌です。
http://www.sudo.jp/petproducts/aq/food.html?id=2

もう数年前ですが初めてメダカの繁殖を経験したときに使ったことがあります。
正直なところ使ってみた感想は特に無いのですが、当時産まれたヒメダカは元気に育ち増えてくれましたから、稚魚の餌として十分な商品なのではないでしょうか。

容器付きは10gと少量ですがその分お値段も安いですし、稚魚だけに与えるなら10gでも結構使い出がありますよ。詰め替えの30gなんて買っちゃったら我が家では半年以上は余裕で保ちそうです。

水面に浮きますのでランプアイなどの稚魚にもいいと思います。
粒の大きさからスポイトで沈められればコリドラスの稚魚にも与えられそうですが、試していないのでなんとも。

粗タンパク質49.0%以上
粗脂肪11.0%以上
粗繊維3.1%以下
粗灰分15.0%以下
水分10.0%以下
カルシウム1.9%以上
リン1.4%以上

タンパク質・脂質とも稚魚の餌として必要十分だと思います。

スドー製品はホムセンなんかでも扱っていて容易に入手できますしお値段もそれほど高くありません。産まれすぎた稚魚を知り合いに譲るときなどに一緒に添えてあげたりするには丁度良い餌じゃないかなと思っています。

キョーリン メダカプロス
観賞魚フードの最大手キョーリンのメダカ餌です。
http://www.kyorin-net.co.jp/fresh/fr12.html

群馬の某通販サイトでオマケとして小袋を貰えますよね。あれをたくさん貰っているのでメダカの親魚に与えていますが、気が向いたときに掌の上で細かくして幼魚や稚魚にも与えています。
1ヶ月目くらいまで育ったメダカはパクパクと食べますが、フレーク状なので小さな個体だと細かくしても食べにくそうです。

なかなか沈まないのでコリドラスなどの稚魚には向いていません。

蛋白質46%以上
脂質7.0%以上
粗繊維3.0%以下
水分10%以下
灰分13%以下
りん1.0%以上

稚魚の餌としてはタンパク質・脂質ともに物足りない印象でしょうか。
“ひかり菌”や“GB菌”といったキョーリン独自の売り文句に魅力は感じますし入手も容易なので、親魚に与えるついでにちょっと与える感じくらいが良さそうな気がしています。

余談ですがキョーリンのメダカ餌といえば「メダカの舞」が有名です。成長段階に合わせて「ベビー」「ネクスト」「コンプリート」と3種類用意されたプレミアムフードという売り文句です。(赤系メダカ用の「スーパーオレンジ」もあります)
発売間もない頃にコンプリートの試供品をいただいて使ったことがありますが、よくよく調べてみるとメダカの舞4種類とも成分表示が同じなんですよね。ついでに原材料も並びが若干違うだけで内容は同じ。

さらに余談ですが同じくキョーリンから「メダカベビー ハイパー育成」という餌も販売されています。メダカの舞ベビーとメダカベビー ハイパー育成の成分表を見るとこれまた同じです。原材料もほとんど同じ。

メダカの舞の取扱店舗がアクアショップや観賞魚店など比較的専門性が高いお店に限られているような印象を受けますが(ウチの地元だけ?)、メダカベビー ハイパー育成はホームセンターなどの生体を取り扱っていない店でしか見かけませんので中身は同じで販路が違うだけなのでしょうか。

成分や原料が同じだからといって必ずしも中身が全く同じものであるというわけではありません。ですがメーカーは両者の違いを説明していませんし、それぞれで紹介されている特徴を見ても明確な違いは見当たりません。

メダカの舞の一番小さな袋は40gでメダカベビー ハイパー育成は20gと半分量です。

稚魚用餌で40gはかなりの量です。我が家の環境で稚魚だけに与えるのであれば40gだとなかなか使い切れません。

同じようなことは「ひかりプランクトン」と「ひかりベビーベビー」の関係にも当てはまります。

メーカーは賢く売ろうとしますから消費者も賢く選ばないといけないのかもしれませんね。

ニチドウ メディフィッシュ
ラスボラやテトラといった小型の熱帯魚飼育において私が最も愛用している餌です。
http://www.jpd-nd.com/n_jpd/product/shiryo.html#new_md_fs

この餌を使い続ける最も大きな理由は「沈まない」ということ。浮上性でも沈下性でもない浮遊性です。
水流に乗って水槽内を漂うので上層から中下層まで全体に行き渡ります。

ただし、そのままポイッと水面に落としただけではなかなか漂ってくれません。最初は水面に浮いたままです。
上層の魚がいれば水面の餌を突いてるうちに少しずつ漂い始めます。素早く浮遊させるには別容器で餌と水を攪拌してからスポイトで水槽内に噴射してやる必要があります。

指先でつまんで揉むと細かくなりますので稚魚にも与えられますが、細かくなっても粒のバラツキが生じるので、稚魚を初め口の小さい魚だけに与えるのであれば中身は同じで最初から粒が細かいメディグッピーを購入した方がいいです。
http://www.jpd-nd.com/n_jpd/product/shiryo.html#md_guppy

また嗜好性が高いという評判が多い餌でもあります。バジスやグラミーなど活き餌を好む魚で人口餌を食べてくれないときは試してみる価値はありそうです。
我が家でもGHDグラミーが人口餌ではこの餌しか食べませんでした

粗蛋白:50.0%以上
粗脂肪:10.0%以上
粗繊維:1.0%以下
粗灰分:8.0%以下
水分:10.0%以下

タンパク質、脂肪分ともに稚魚餌としても申し分ありません。与えすぎると油分が浮きますのでご注意を。

瓶入りで30gと簡易パッケージの20gとありますがコスパを考えると20gの方が安上がりです。

デメリットは入手性でしょうか。ホームセンターではまず置いてません(アクアショップがテナントとして入っているホームセンターなら扱っているかもしれませんが)。
が、北関東を中心に展開するホームセンター、Jフル・Hダのオリジナル餌の中身はメディフィッシュだったりします。お値段的にちょっと割高ですが通販で送料払うよりは安いのでご近所にお店がある方はジョイF・ホンDへどうぞ。

また、扱いのあるアクアショップでも30gの瓶入りのみで20gの簡易パッケージは置いていないところが多いです。

沈まないのが特徴なのでコリドラスなどの底物に与えるのには向いていません。これもコリ飼いにはデメリットです。

その他色々
他にすり潰して与えている餌もありますので前記事をご覧下さい。

まとめ

まとまりません。
新たに試した餌があれば追記します。

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