適当な水草を使って侘び草もどきを作ってみる

GWだというのに特に予定もないので暇に飽かせて作ってみます。
侘び草の作り方は意外と簡単であちこちのサイト・ブログや動画で紹介されていますから、これから書かれる記事もどこかで読んだような内容に思えるかもしれません。特に工夫も無いし画期的な手順もありませんのであまり期待せずにさらりとお読みください。

用意するもの

  • 適当な水草
  • 腐葉土
  • 長繊維ピートモス
  • 糸(木綿はダメ)
  • オモリになる小石など

今回用意した物は以上の通り、分量は適当です。他に赤玉土やケト土などを使って作る方法もありますが今回はシンプルに作ってみます。

ピートモスは長繊維であることが絶対条件。園芸用として売ってたりしますが、ご近所で手に入らない場合はメルカリに出品していますのでどうぞご検討ください。
https://www.mercari.com/jp/u/800198191/
水苔で代用する人もいるようですが私は水苔で作ったことがないので使い勝手は不明。

ピートモス以外の材料は入手しやすいと思います。
腐葉土はホームセンターの園芸コーナーで大きな袋で500円くらい。100円ショップの園芸用品売り場に小袋で売ってたりもします。
糸も100円ショップでミシン糸や釣り糸が調達できます。
小石はその辺で拾ってきたりすればOK。

ピートモスは一度煮出して色を抜いて使う方法もあります。煮出すことによるメリットはブラックウオーターにならずに済むこと。
水槽の中に入れて育成するなら煮出してから使った方がいいかもしれません。(ブラックウォーターを望むなら別)

用意した腐葉土と長繊維のピートモスです。ピートモスは後ほどまた使うのでこの倍の量を用意しています。
今回は用意できる水草の量が少ないので小さいサイズで作っていきます。

腐葉土とピートモスをよく混ぜます。
腐葉土を使わずピートモスだけで作る方法や赤玉土や黒土を混ぜたりする方法もあります。その辺は料理のレシピと同じで自分が「イイ!」と思う作り方で作ればよろしいかと。

使う水草によってはこの段階で固形の肥料を混ぜたりもします。今回は根からの肥料要求の少ない水草なので固形肥料は混ぜません。
腐葉土・ピートモスともに腐植酸は豊富に含有していますが、窒素・リン・カリといった肥料成分はあまり期待できないようなので育成しながら液肥を与える感じになるのでしょうか。

オモリの小石を入れ込んで丸めます。フカフカの乾燥状態だと握ってもばらけます。ある程度湿らせると固まってくれますが湿らせすぎると握りつぶしてしまったりします。子供の頃に泥団子を作ったでしょ?あの感覚を思い出しながらの作業です。霧吹きがあるといいかも。

平たくしたり楕円にしたり半円にしたりといった成形はこの段階でしておきます。今回はほぼ真円で作ってます。

この段階で使う予定の容器を傍らに置いておくと出来上がりサイズの目安となってよろしいです。じゃないと容器に対して小さすぎたり大きすぎたりする結果に・・・。

おにぎりを握る要領でサランラップを使うのもアリです。手が汚れないしね。

別に用意したピートモスを広げて湿らせておきます。おにぎりで言うところの海苔の役割をします。

先に丸めた腐葉土とピートモスの団子を広げたピートモスに乗せて

海苔を巻くように包みます。
このときにピートモスを厚めにすると腐葉土の溶け出しが少なくなるのかもしれません。

ピートモスを巻く前にケト土で包む方法もあります。
ケト土は粘土状なので成形しやすく崩れにくいのでピートモスだけだと上手く形が作れないサイズの侘び草を作るときには重宝します。
またケト土を使うことで水中で腐葉土が溶け出すのを防止できます。(ケト土も溶け出したりしますが)

ピートモスで包んだら水草を植栽していきます。
今回は適当にカットしたオークロの水上葉とニードルリーフ・ルドヴィジアの半水上葉を用意しました。

水草は水上葉でも水中葉でもいいですが、水上葉なら水上葉だけ、水中葉なら水中葉だけで揃えた方がいいです。

まずはニードルリーフ・ルドヴィジアを植えてみます。今回は用意できたのがたまたま頂芽だったので綺麗に植え込みましたがもっと適当でも大丈夫です。有茎草だったら2cmくらいに切り刻んで乗せておくだけでもいいですし、グロッソやパールグラスは葉っぱ1枚からでも根を出して増えてくれます。

オークロは適当にちぎって周囲部分に貼り付けます。(落ちないように乗せるだけでOK)
一度調子に乗るとワサワサと増えるのでまばらに少しだけ。

生きてるのか死んでるのか分からないグロッソもあったので貼り付けておきました。

糸で巻きます。
今回使ったのは工業用ミシン糸。革製品や洋服などにも使われる工業用なので耐久性は抜群。

木綿糸は解けてしまうので向いてません。特に水中で育成すると短期間で溶けてしまい、最悪の場合は水槽内で崩壊します。
溶けなければいいので1号くらいの釣り糸でもOKです。

巻き方や巻く密度は水草の量や種類にもよるので臨機応変に。
ある程度きつめに巻かないと後々になって形が崩れてしまいます。

巻き終わったら器に入れてできあがり。今回はミニトマトなんかを入れて売ってる容器を使い回してみましたが、100均とかイケアとかニトリとかに行くと良さげな器がたくさん見つかるのでお好きな器で楽しんでください。
日当たりの良い窓際なんかに置いておくと良く育ちます。

ご覧の通り水に色が付いていますが、これは腐葉土が溶け出したもので仕方が無いです。
そのうちピートモスからもタンニンが溶け出してコーヒーのような色になっていきます。

水槽内にドボンと入れて育成する場合は事前にピートモスを煮沸してある程度までタンニンを抜いておかないと飼育水が茶色くなってしまいます。

今回は水上葉を使ったので水草は水に浸かっていませんが、水中葉を使って水上葉化させる場合は全体が浸かるまでたっぷりと水を入れてください。
蒸発によって日に日に水位が下がるにつれて水上葉へと移行していきます。
逆に水上葉を使って水中葉化させたい場合は、日を追うごとに少しずつ水位を上げていってください。

慣れれば1個10分くらいで作れてしまいます。
腐葉土やピートモスは数百円で大量に入手できますから、トリミングした水草は捨てずに侘び草もどきにしてみてはいかがでしょう。
買うと高いしね、侘び草。

文頭の画像は5/15にオークロの水中葉で作った侘び草もどき。枯れたような葉っぱをダメ元で使ってみたのですが、わずか20日で見事に繁ってきました。水中葉を使ったのでヒタヒタの水量から半月かけて少しずつ水上葉化させました。
もう少し繁ったら大きな侘び草もどきに作り替えて育ててみようと思います。


ちょっと追記

文中にも書きましたがレシピは人それぞれみたいです。WEBで探すと最初からケト土と腐葉土で丸めてしまう方法や、水苔だけで丸めてしまう方法なんかも見つかりました。
お住まいの環境によって入手できる材料も限られると思いますし、作る侘び草のサイズや使用する水草の量や種類によっても作り方を変える必要があると思います。

ちなみに、本家ADAの特許出願内容を見てみると腐葉土とピートモスくらいしか使われていないようです。(石と肥料と糸もね)
実際に侘び草を割った人のブログなんかを見てもケト土などは使われてなさそう。

ですので、まずは腐葉土と長繊維ピートモスだけのシンプルな作り方で試してみるのがいいんじゃないかと思います。

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