ベネズエラオレンジ、略してベネオレと呼ばれていますが、venezuelanus(ベネズエラヌス)が正式な名前のようです。
アエネウス(赤コリ)とよく似た模様ですがベネオレは赤コリほど大きくはならずコロコロとした体型に育ちます。オレンジ色も赤コリよりは鮮やかなのかな。
お店で売られているのはブリード個体がほとんどでお値段も安めです。
緑色の斑紋の形は個体差があって画像の個体のように尾ビレ近くまで緑色が乗る個体もいれば、楕円形に斑紋が乗る個体もいます。中には胴体のほとんどが深緑色の渋い個体もいたりしてお店で選ぶのが楽しいコリドラスです。
Googleで画像検索するとオレンジの発色の良い美しい個体がたくさんヒットします。
エクエスオレンジと混同して紹介されることも多いようですが、ベネオレは名前の通りベネズエラのカラボボ州バレンシア近郊が原産なのに対して、エクエスオレンジはブラジルのソリモンエス川流域コダジャス近郊が原産なので別種です。(そもそも学名が違う)
アエネウスは南米のかなり幅広い地域に生息しているらしい(最初に発見されたのは南米大陸ではなくトリニダート島という話も)ので地域変種として似たようなたくさんの種類が独自に繁栄したんだと思います。
ちなみにベネズエラブラックという漆黒のコリドラスも有名でベネオレの色変わりなんて説明をされていることもあるようですが、ベネブラはヨーロッパで作出された改良品種で、ベネオレと同じアエネウス系のコリドラス・メラノタエニアが元種という説が有力なようです。(よく見ると黒と濃茶のツートンでメラノタエニアに似ています)
数年前にお店で1匹だけポツンと売れ残っていた個体を見つけたのですが、よく見ると右側の胸びれが縮んで動かない状態でした。それでも同じ水槽のステルバイと一緒に元気よく泳いでいたのでお迎えしました。(私は売れ残りの1匹を見つけると積極的に買う主義です)
数日経って同種が1匹だけでは可愛そうかなと2匹買い足し現在に至ります。
お迎えした当初はコリドラスとは思えないほど物怖じしないヤンチャな性格だったのですが、水槽の環境に慣れるに従って、他種のコリドラスが仲間になるにつれてコリドラスらしい敏感で臆病な性格になってしまいました。飼いはじめは逃げることなく前面で泳いでくれたのに・・・。とはいえ離れて観察している分には普通に泳ぎ回っています。
雌は定期的に産卵してくれますが今のところ全て無精卵です。我が家のコリドラスの中で唯一ガラス面に産卵してくれる種類なので採卵は楽なんですが全部無精卵。なんだよこの仕打ち!
個人的な感想ですがトリリネやパンダよりも高めのpHを好む気がします。いやpH低くても(5.0くらい)元気は元気なんですが産卵するのは決まってphが高め(6.5くらい)の時です。
そういう意味ではベネオレの産卵を促すスイッチとして水替えは効果的なのかもしれません。(パンダはpH関係なく産みますが)
丈夫で飼いやすく、活発すぎず大人しすぎず、パンダのように勝手に増えることもなければトリリネ(ジュリー)のようにブクブクと太ったりもしない、我が家の水槽ではとても優等生なコリドラスです。
2021/06/01 追記
3匹のウチの一番大きなサイズの1匹がお亡くなりになりました。朝方確認したときまではいつも通りだったのですが、夜にはフラフラと力なく泳ぐようになり翌朝には息絶えていました。
お迎えしてから約6年ですので飼育下としては長生きの部類なのかもしれませんが、魚の死はいつも突然やってくるため「もっと早く気付いてあげられれば」と後悔が募ります。
残りの2匹はどちらもオスのようですので、結局繁殖させることは出来ませんでしたが、こうなるとそんなことはどうでもよくて少しでも長生きしてくれるように願うばかりです。
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