タニシ

我が家で飼育している生態を紹介する記事です。
今回はタニシ。有名な淡水の巻貝です。我が家では30cmキューブのタナゴ水槽で飼育しています。

タニシの仲間は南米と南極を除く世界各地にたくさんの種類が存在するそうで、日本にはヒメタニシ・マルタニシ・オオタニシ・ナガタニシの4種類が生息しているのだそうです。
見分け方を調べてみたのですが画像のタニシが4種のうちのどのタニシなのかは分かりませんでした。ナガタニシは琵琶湖の固有種ということなので3種のうちのどれかです。

私がよく行くお店ではヒメタニシが1個30~80円くらい、マルタニシ・オオタニシは1個100~300円くらいで売られていて種類によって結構な価格差があります。
が、所詮はタニシですからちょっとした水路にウヨウヨ生息しています。画像のタニシも釣りの帰りに地元の水路で採取したもの。毎年秋頃になると採取しに行ってます。
無料で採取できるのは有り難いですが散歩中のお年寄りに「昔はよく食べたもんだよ、あんたも食べるのかい?」と聞かれるのが玉に瑕。

雌雄異体の貝でしてオスメスの見分け方も簡単です。
頭から出ている2本の触角が2本とも真っ直ぐなのがメスです。オスは2本の触角のうちの1本が外側に曲がっています。なので殻に閉じこもってさえいなければ一目で判別が可能です。

卵胎生というのもタニシの大きな特徴で、メスは体内で孵化させて稚貝を産みます。水槽で飼っても卵を産み付けられることはありませんし、一度に産まれるのは数匹なので一気にたくさん増えたりもしません。
とはいえ環境が良いと頻繁に産むそうなので、もう増えて欲しくないと思ったらオスとメスを別々にするなど何らかの対処が必要なんだそう。(我が家ではあまり増えてくれないので未経験)

アクアリウムに於ける貝の扱いは往々にしてコケ掃除要因だと思います。または残餌や汚れ掃除。
コケ掃除要員としてはイシマキガイの仲間・カノコガイの仲間・フネアマガイ等が有名です。これらの貝はコケ掃除要員として優れた働きをしてくれますが残餌・汚れ処理能力は高くありません。
残餌・汚れ処理要因としてはラムズホーンが有名です。ラムズホーンは残餌・汚れ処理要因として優秀である半面、コケ掃除の能力は他の貝に劣ります。

ではタニシの能力はどうなんでしょうか、私見を述べさせていただきます。
タニシはコケも食べますし残餌や汚れも食べてくれます。ですがコケ処理能力はイシマキガイなどにはとうてい及びませんし、残餌処理能力ではラムズホーンに完敗。どっちも中途半端な印象です。

ただしタニシは他の巻き貝が苦手とする能力を持ち合わせています。それは濾過摂食。
タニシの濾過摂食とは水中の養分やプランクトンを漉し摂りながら食べてくれる能力でして、シジミやドブガイ・イシガイなどの二枚貝と同じ能力です。
Youtubeにはタニシでグリーンウォーターを浄化する動画などタニシの濾過摂食の動画がたくさんあるので興味があったら調べてみてください。

コケも喰う、汚れも喰う、水中の養分も喰う。
と、どれか一つに特化している他の貝とはことなり3種類の摂食方法を持っているので多様な環境にも適応して生きられるのだとか。

で、今回タニシを採取してきた目的はアオミドロ。

グリーン・ロタラやバコパ・モンニエリなどの有茎草をトリミングしたものを屋外環境に放置して水上葉として育てているのですが、今年の夏は天気が良かったせいか底床にアオミドロが発生してしまいました。ヒマを見つけては手作業で取り除いてはいるのですが取り切れません。そこでタニシにお越し頂いてアオミドロを駆逐して頂けないかと思ったわけです。
検索するとタニシがアオミドロを食べるという情報が見つかりますが実際のところは半信半疑です。なので自分で試して結論を出してみようと。

上手く行くといいのですが。


色々と問題になっているジャンボタニシは正式にはスクミリンゴガイという貝でタニシとは異なる種類なのは有名な話。アクアショップではアルビノ個体がゴールデンアップルスネールというカッコイイ名前で売られています。

日本ではスクミリンゴガイが外来生物として問題視されていますが、アメリカなどでは日本のタニシが持ち込まれて外来生物として問題になっているのだとか。
同じような話ではワカメやコガネムシなんかも有名ですが、タニシやワカメやコガネムシが自らの意思で海を泳ぎ空を飛んで遠く外国の地まで渡ったわけではないでしょうにねぇ。

人の手で持ち込まれ人の手で拡散されるのですから、持ち込む前と拡散される前の段階で厳しく対処しないと今後もこういう問題はなくならないよね。

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